公団王子五丁目団地自治会

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2010年全国統一行動
公団住宅の売却・削減、民営化に反対し

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2011年1月25日開催の集会で確認された要請

国土交通大臣 大畠章宏様

UR賃貸住宅(旧公団住宅)の家賃値上げの「実施見送り」のためお力添えをお願いします

                                   (要請)

 国政へのご尽力に敬意を表します。私たち全国公団自治協にご理解とご支援をいただき、お礼を申し上げます。 私たちは、独立行政法人都市再生機構が2年間実施してきている賃貸住宅の継続家賃値上げの見合わせ措置を中止し今年4月から値上げを行おうとしていることに反対し、前任国土交通大臣に要請してきました。大臣が交代されましたので、改めていかについて要請致しますので、なにとどよろしくお願い申し上げます。

                                 要請趣旨

 独立行政法人都市再生機構は、継続居住者の家賃改定・値上げを2011年4月に実施したいとして2010年9月6日
、同機構経営基本問題懇談会第9回家賃部会に諮問しました。引き続き専門部会で低所得高齢者等への減額措
置など実施案がまとめられ、11月15日の第10回家賃部会に報告されました。全国公団住宅自治会協議会の委員
が、居住者の生活実態や経済状況は家賃値上げの当面見送りを決断した2年前と変わっておらず、値上げ実施の
状況ではないことを指摘し、値上げに強く反対しましたが、原案が承認され、11月30日の経営基本問題懇談会でも
承認されました。
 UR賃貸住宅の継続家賃は、3年ごとに見直す「改定ルール」により、都市機構が2009年4月から改定・値上げ実
施の方針でしたが、2008年11月、金子一義国土交通大臣(当時)が「きびしい経済情勢への配慮」を求めて延期の
要請を行い、機構が「当面見送り」を決めたものです。国土交通大臣の延期要請は、民主党議員連盟をはじめ自民
党議員連盟、公明党国土交通部会、共産党、社民党など各党国会議員の値上げ中止申し入れ等を受けたものでし
た。
 都市機構は、当面延期をやめて値上げ実施をする理由として、新規入居者や民間賃貸住宅居住者との格差是正
のために継続居住者の家賃を市場家賃にするのが家賃改定の目的であると言っています。この言い分は、1970年
代以降これまでの公団家賃改定の経緯、改定のたびに行われた国会での集中審議における確認、改定ルール策
定の際の議論を歪曲していると言わざるを得ません。
 また、都市機構の言い分は、「機構は、賃貸住宅の家賃の設定および変更に当たっては、居住者にとって過大な
負担とならないよう家賃制度や家賃改定ルールに対する十分な配慮に努めること」としている都市機構法案に対す
る衆議院国土交通委員会の附帯決議を軽視するものでもあります。
 家賃値上げ額に関して言えば、「全国平均は1,000円」と都市機構は説明していますが、東京はじめ大都市の団
地では値上げ額が月数千円になることは明白です。ある衆議院議員の追及で、高島平団地(8,287戸)など東京板
橋区全体で40%の住宅が改定対象となり、うち1,870戸は2,500円〜2,000円の値上げとなることが明らかに
されています。高齢化が進んでいる団地で、年間2万数千円から3万円もの家賃負担増となるのです。
 全国自治協が2008年9月に実施した「第8回団地アンケート調査」(226団地10万1780世帯から回収)では、次の
ような居住の実態が浮きぼりになっています。

○世帯主と居住者の高齢化がいちだんと進み、60歳以上の世帯主が62%占めている。
○低収入世帯が激増し、年収(家族合算、税込み)443万円未満の第1分位世帯が70%、とりわけ256万8000円
 未満世帯が57%を占めるに至っており、なかでも「年金が収入の中心」世帯が36%となっている。
○現在の家賃額(5〜6万円台が36%、7万円台以上が26%)について、70%の世帯が「たいへん重い」と訴えて
 いる。
○UR賃貸住宅での永住希望世帯が大幅に増大し、73%の世帯が「公団賃貸住宅に長く住みつづけたい」と希望し
 ている。
 こうした居住者の実態から、「これ以上家賃が上がると団地にいられなくなる」との悲痛な声が年金生活世帯をはじ
め多数の家庭から出されています。
 現下の経済情勢のもと、高齢化・低収入化が急速に進行しているUR賃貸住宅居住者の暮らしは引き続ききびしく
、このような大幅負担増は耐え難い状況にあります。今日、都市機構が家賃値上げ延期を取り止め、値上げを実施
する条件ができたなどという状況にありません。
 先般、国土交通省の都市機構あり方検討会の報告書がまとめられ、国土交通大臣はUR賃貸住宅の今後の役割や
あり方について見直しを行う、その工程表を年度内に策定すると表名されました。
 また、大阪府議会、神奈川、千葉両県議会、横浜市、大阪市、千葉市、堺市、北九州市はじめ62議会から「UR賃
貸住宅を公共住宅として継続させることを求める」意見書が政府に提出され、そのなかでは「公営住宅入居階層が大
半をしめるようになっている実態と現在の経済状況を踏まえ、家賃値上げを行わないこと」、「住みつづけられる家賃制
度に改めること」などの要望が出されています。
 貴職におかれましては、私たちの意とするところをお汲みいただき、以下の要請事項についてなにとぞよろしくお願い
申し上げます。

                                 要請事項

1,継続家賃の改定・値上げをせず、当面延期措置を継続するよう都市再生機構に要請していただきたいこと。
2,UR賃貸住宅の今後のあり方の検討において、居住者の実態と、政府が「セーフティネット住宅」として位置づけて
いることに対応した、住み続けられる家賃制度に改善するために、現行家賃制度と「改定ルール」の見直しを行うこと
を、都市機構に要請していただきたいこと。

                                以上



2010年12月8日開催の「2010年全国公団住宅居住者総決起集会決議」
 私たち本日、2010年全国統一行動の山場として東京・九段会館ホールで総決起集会を開催しました。全国から各団地自治会の代表1000名余が、居住者から託された署名をもって集まり、集会のあと、第1次集約の署名約25万名分をそれぞれ国土交通大臣と都市再生機構理事長に提出します。
 要請署名には次の5つの事項を掲げました。
1.家賃値上げに反対し、高家賃引き下げを要求します。
2.公団住宅の売却・削減、民営化に反対します。
3.定期借家契約の導入に反対します。
4.団地管理と住環境の悪化をまねく競争化に反対します。
5.公団住宅を公共住宅として継続させることを要求します。

 これら5つの切実な要求の実現をめざし、私たちはこれまで国会、地方議会等に要請してきました。本日の集会に、与野党各党の国会議員の出席を得、励ましと支援の挨拶をいただけたことに私たちはたいへん力強く思い、感謝します
 上記いずれの課題もその解決の道は今や明らかです。現下の民主党内閣の決断にかかっているといえます。
 都市機構は、2年前の大臣要請をうけて見送ってきた家賃値上げの延期措置を打ち切り、来年4月に値上げを実施しようとしています。機構のいう市場家賃との差額是正が唯一の値上げ理由です。こうよされるべきは継続居住者の居住の安定であり、家賃支払い能力の実態です。賃貸住宅収入の10%をはるかに超える事実上の純利益をあげながら、さらに家賃値上げで居住の不安を煽る高家賃政策を強めるのは許せることではありません。
 九十者の生活実態は、自民・公明内閣が家賃値上げの延長を機構に要請した2年前より、厳しくなっても改善の兆しはありません。私たちは、国土交通大臣に機構の家賃値上げ実施を見送らせるよう要請してきました。機構の寝下通知送付は年末年始に予想されます。私たちは政府と都市機構に対し、ただちに今回値上げを中止し見送るよう、本集会の名において再度強く要請します。
 あわせて私たちは、機構賃貸住宅について年内にも閣議決定されると報じられている見直しの基本方針と、それにもとづく政府の検討に深刻な居住不安、危機感を持っています。
 改善の方針と内容は、11月26日行政刷新会議が決めた「独立行政法人の事務・事業仕分けにおける原則民営化の判定、機構のあり方に関する検討会が10月1日に発表した報告書と国土交通大臣コメントで概ね明らかです。これらで強調されているのは、収益のいっそうの拡大、社会資産の削減・民間売却促進ばかりで、居住者の居住安定の配慮の文字はあっても、そのための制度的方針はいっさい示されていません。
 国民だれもが人間らしい最低限度の居住を確保できる公的住宅制度の確立なしに、公共住宅の削減・民間への移行推進という大方針のもとでの「配慮」では、高齢者、低所得者等の居住の安定をはかることはできません
 私たちは長年、「住まいは福祉・住まいは人権」をかかげ、安心して住みつづけられる公団住宅をめざし活動してきました。現内閣が、国民の生活を第一に、安心と信頼を託せる住宅政策の確立を先行させ、その立場で都市機構等が適切かつ抜本的に見直され改革されることを期待します。それによってこそ上記5つの要求実現の道は開かれます。
 本日の集会で私たちは、これまでの運動の成果と教訓をふまえ、きびしい情勢も切り拓き、立ち向かうべき方向に確信を深めました。ひきつづき力を尽くし合うことを誓って本州会の決議とします。

2010年12月8日
公団住宅を公共住宅として守ろう、家賃値上げ反対!高家賃の引き下げを
2010年全国公団住宅居住者総決起集会


2010年統一行動要求事項
独立行政法人都市再生機構理事長への要請事項

1.家賃値上げに反対し、高家賃引き下げを要求します。
家賃値上げ延期措置をひきつづき継続して下さい。その間にいまの家賃制度と「改定ルール」を見直して、高家賃引き下げ、高齢者等への家賃減額措置の拡充と子育て世帯への家賃減額措置導入、居住者の収入と負担能力を考慮下住み続けられる家賃制度にすることを要求します。
建て替え団地の家賃減額措置を後退させず、また戻り入居者に統一して焚きようすることを要求します。
2.公団住宅の売却・削減、民営化に反対します。
団地再生・再編や耐震改修について、自治会・居住者の同意なしの事業着手、公団住宅の売却や削減、民営化に反対します。居住の安定の保障を第一とし、住民参加を基礎にした居住者本意の公共住宅再生・発展のための計画づくりを要求します。
3.定期役や契約の導入に反対します。
居住権の保障が無く、入居者が短期間で退去するため団地のコミュニティの発展が妨げられ、公共じゅうたくにはまったくなじまない定期借家契約の導入に反対します。
4.団地管理と住環境の悪化をまねく競争化に反対します。
居住者が負担している共益費事業の一般清掃、植栽業務、給水施設等維持管理をはじめ団地管理のあらゆる分野で全面的な競争化が進められていますが、「安かろう悪かろう」の価格競争は管理水準悪化による団地の荒廃をまねきかねません。住宅内外の修繕等の着実な実施、住環境と居住者サービスの向上を要求します。
5.公団住宅を公共賃貸住宅として継続させることを要求します。
高齢者・低所得世帯が多数になってきている76万戸の賃貸住宅は、国会の都市再生機構法付帯決議の実行と、「住宅セーフティネット」の役割を強める施策をすすめ、公共賃貸住宅として継続させるよう要求します。


北区議会へ3団地で陳情
独立行政法人都市再生機構が2014年4月の家賃値上げを行わないことを求める意見書提出に関する陳情書

                

北区議会議長 宇 野   等 様

【陳情理由】
 独立行政法人都市再生機構(以下「都市機構」)の家賃改定については、2008年11月、金子一義国土交通大臣(当時)が「きびしい経済情勢への配慮」を求めて値上げ延期の要請を行い、都市機構が見送りを決め、今日まで継続されています。このときの国土交通大臣の延期要請は、自民、民主、公明、共産、社民など各党国会議員の値上げ中止申し入れを受け入れたものでした。各党はアメリカのサブプライムローン破たん、住宅バブル崩壊を根源とした世界的な金融危機と同時不況が国民の暮らしを直撃していること、都市機構賃貸住宅居住者は高齢化、低収入化で家賃値上げに耐えられないことをこぞって指摘しました。
 このたび、都市機構は、「改定ルールに定められた三年毎の改定周期の正常化を図る必要がある」、「76万戸の約13%にあたる約10万戸の近傍同種家賃より低廉な家賃で入居されている方々と、近傍同種家賃の方々との家賃負担の格差是正を早急に図る必要がある」との理由をあげて、改定実施に向けて作業をおこなっています。
 23区の現状は民間の高額賃貸マンションが増え近傍同種家賃制度のもとでは、家賃は際限なく上昇し、現在住んでいる高齢者、年金生活者、低所得者は機構住宅から出ていかざるを得ません。現に23区の機構住宅家賃の最高額は月額36万円というありさまです。
 現在の経済情勢のもと、高齢化、低収入化が急速に進行している機構住宅居住者の暮らしは引き続き厳しい状況にあります。
 私達は、家賃値上げの「当面延期」措置を引き続き継続し、その間に現行家賃制度と「改定ルール」を見直し、高家賃の引き下げ、収入と負担能力を考慮した住み続けられる家賃制度に改善するよう要求しています。
 全国公団住宅自治会協議会が三年毎に実施している居住者アンケートでも、赤羽台、豊島五丁目、王子五丁目とも、六十五歳以上を含む世帯の増加が加速し、世帯収入も「年金が収入の中心」世帯が年々増加し続けている現状です。
 以上述べましたように、現在の経済状況や最近の私たち機構賃貸住宅居住者の実態を、視野に入れた国会からの要請や、住宅法における位置づけが行われるようになったにもかかわらず、都市機構が、中堅所得世帯を施策対象とした旧都市基盤整備公団の市場家賃制度や「改定ルール」をそのまま引き継ぎ、継続家賃三年毎の改定実施に固執していることです。
 貴北区議会におかれましては、これまでもたびたび私たち機構居住者の陳情・請願を採択していただき、意見書や、要望書を政府および関係機関に送付していただき、政府の決定を先送りさせる決断の一翼を担っていただきました。
 つきましては今回の家賃改定の動き等について、内閣総理大臣、国土交通大臣には意見書を、独立行政法人都市再生機構理事長に対しては要望書を提出して下さるよう陳情いたします。

【陳情事項】
1、現在都市機構が準備を進めている、平成23年4月の継続居住者の家賃改定に際して  は、都市機構賃貸居住者の生活実態や社会情勢にかんがみ、家賃値上げをおこなわず据  え置きにすること、および高家賃を引き下げするよう要請して下さい。
2、都市機構賃貸住宅が「住宅セーフティネット法」を担う公的住宅として居続けられたこ  とにふさわしい、家賃の「改定ルール」の見直しの検討を図るよう要請して下さい。
                                       以上